MCUのごとくミッドクレジットとポストクレジットがあるので全部終わるまで席を立たなくて良かった。
すごい映画なんだろうというのはわかるけど、見てる間は「なんじゃこりゃー!」だったし見終わった後真っ先に思ったのも「へ、変な映画……」だった。
歴史映画、黒人映画、音楽映画、ホラー映画モンスター映画、ガンアクションもあり
などなど複数のジャンルが混じり合い、調和しているような?していないような…?
テーマ性もエンタメ性も強い、クライマックスが何度もあって、すごく面白かった。後半は困惑しながら見てたけど。
あととにかく色んなマイケル・B・ジョーダンを撮りたいんじゃ!!!という情熱がすごかった。
- クールなMBJとチャラいMBJ
- 吸血鬼のMBJと吸血鬼をハントするMBJ
- でっかい銃をぶっぱなすMBJ
🎸
時空とジャンルを超えて様々な音楽とダンスが競演するシーンがまず最初のクライマックス。
摩訶不思議だけどすごくかっこいい、心踊るシーンであり、ブルースを始めとした黒人音楽の広がりや他のジャンルと影響しあった歴史へのラブレターのようだった。
この映画を象徴するシーンだったと思う。
その音楽を挟んで相対するのがアイルランド系の吸血鬼・レミックたちで、
サミーたちの演奏を彼らの企み(皆殺しにして同一化し、地上に楽園を作る)に利用しようとするのはミンストレルショー、白人による黒人文化の簒奪を表しているらしい。
パンフレット買えなかったけど、北村紗衣先生のブログのレビューがすごく興味深かったです。
でもレミックもまた故郷を追われて差別を受けた身のようで、「苦しんでる者同士で一緒になろう」「一生差別されて生きるより吸血鬼になる方が良い」という甘い言葉にちょっとだけ説得力がある…のかも…。
怖くて複雑で魅力的な悪役だった。
他にも、道を挟んで黒人向けの店と白人向けの店を開いている中国系の夫婦や、白人と黒人の間に生まれた女性、
先住民・チョクトー族の吸血鬼ハンター?(出番が少なくて残念だった…)
など色々なキャラクターがいてとても良かった。
🩸
二つめのクライマックスが吸血鬼vs人間のバトル。
途中までは硬派な雰囲気の映画だったのが、双子の弟が吸血鬼に噛まれたのを境にコテコテのホラー映画になり、最終的にアクションホラーに…。
ビビリだから普通にしっかり怖がらされた。ジャンプスケアもあるし血もドバドバ出る。
吸血鬼の設定がポピュラーなやつなので、許可されないと酒場に入れない不審な行動とか、ニンニクの漬物ぶっかけられる所などが楽しかった。
ただ、ここで女性キャラが男性たちの物語のために悲劇的に死んでいくのがなあ………。
前半の女性をダシにしたホモソーシャルな会話と併せて、他が良かっただけに気になってしまった。
中国系夫婦の妻が、吸血鬼になってしまった夫の胸に杭を打ちながら一緒に炎に焼かれていくのは壮絶すぎて逆に好きだった。
🚬
三つめのクライマックスが双子の兄vsKKKのガンアクション。
というかほとんど一方的にKKKの連中が蜂の巣になるんだけど……。
悲劇が起こるまでは双子やサミーたちにとって人生最高の夜だったけれど、吸血鬼たちがやって来なくても、人間の悪意で引き裂かれる運命にある夜だったんだ……と思うととても悲しい。
スモークが死に際に見た赤ちゃんに乳をやるアニーの姿は、吸血鬼たちと対をなすものだったのかなあという気がする。
🍺
困惑しながら見てた部分を整理するために書いたので前半部分に全く触れてないけど、正直前半の雰囲気のまま一本見たかったくらい好きだった。
スカウトしたメンバーが揃ってからの開店準備のシーンも、ダイジェストじゃなくて全部見たかった〜!
ハーモニカ奏者のスリムが語るエピソードが胸をえぐる……。キャラはスリムが1番好きだった。死に際もベタだけどかっこよかった。
吸血鬼になったから一緒に生きることができたスタックとメアリー、アニーを人間のまま死なせてやったスモークの対比も胸がくるしい……。
お爺ちゃんになったサミーとの再会、年月が経ったからこそ語り合えるものを思うと、どんな形でも2人が生き続けてくれて良かったなと私は思ってしまう。たたむ